205系6扉車は増え続ける朝ラッシュの旅客輸送時の遅延混雑緩和のために開発されました。しかし元々は京浜急行の700系(18m車で4ドア)や京阪電車の5000系(18mで5ドア)など先駆的な車両がいたおかげで制作できたんじゃないかなと、筆者は思っています。やはり京急700系は短距離の普通車運用に使用され、その発車時分を削るために制作したと聞いています。また京阪電車の5000系は当時DC600Vで8両編成にすると、電流値が大きくなり(変電所も持たない)、7両編成しか対応できなく朝ラッシュの混雑緩和から登場したそうです。205系6ドア車は当時1両のみ製作され、試験運用し順次投入されていきました。朝ラッシュはいすをたたんで運用、通常時はいすを下ろして運用していました。それに対し京急700系は常時4ドア、京阪5000系はラッシュ時は5ドアそれ以外は二つのドアの上のいすを下ろしてきて、3ドアで運用していました。いわいる多扉車ですが、京浜東北線や埼京線、横浜線はもとより東急田園都市線5000系(現在は廃車)、東京メトロ・東武線03系や20000系にまで波及しました。しかし、輸送力増強や少子高齢化によることとホームドアの設置のため徐々に姿を消しつつあります。
さて、これとは反対にドアを増やさずに扉を広げた事業者もいました。小田急です。2mワイドドアの車両を作り、かついすを跳ね上げ式にするとかいう車両を作成しました。これは遠距離の小田原線の旅客の反発を買い、跳ね上げ式は一度も使用できませんでした。それと東京メトロ東西線も混雑緩和のためにワイドドア車を使用しています。
205系6扉車です。一時期いすなし電車とか言われたとか。
今では山手線にもホーム柵が設置され、多扉車もなくなってしまいましたが・・・その頃の風景です。

2002年9月27日 有楽町駅にて

2002年9月27日 有楽町駅にて


2002年9月27日 有楽町駅にて

2002年9月27日 有楽町駅にて

まさか、231系ー500からもなくなるなんて思ってもいませんでしたが・・・。(有楽町駅撮影)
追記:その後東急5050などの6ドア車も廃車になり、2017年現在多扉車が活躍しているのは、一部の私鉄のみです。